理学療法士/介護支援専門員/福祉用具プランナー 川﨑 初美氏
- Tomoya Nakamura
- 2020年2月14日
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プロフィール

川﨑 初美 合同会社一歩 代表社員1969年(昭和44年)東京・江戸川区小岩生まれ。 東京都清瀬市旭が丘在住。専門学校を卒業後、病院での理学療法業務・医療法人本部でのスーパーバイザー、民間企業での経営を通じ、通所介護事業所の準備室長、管理者、エリア統括部長、社会福祉法人の複合施設内における在宅統括室長(通所介護、認知症対応型通所介護、短期入所生活介護)、社会福祉法人のスーパーバイザー(介護老人福祉施設、通所リハ、小規模多機能居宅介護)などを歴任。平成27年より独立し、理学療法士養成校、都立高校市民講師(特別支援学校)、スポーツ関連専門学校などの教育機関や、介護保険施設・介護サービス事業者等でのスーパーバイザーを努め、人材育成を中心とした研修づくりを行っている。また、東北福祉カレッジとの業務委託、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター研究所が認定する介護予防運動指導員養成事業の指定事業者(第102号)として、さまざまな資格取得講座や、介護予防・人材育成・組織マネジメント等の研修会を開催している。 2019年1月、ミラクルペイント認定インストラクター講習会を修了し、介護現場での導入を勧めている。他に日本けん玉協会 公認2級指導員(けん玉道弐段) などの資格も持ち現場のレクリエーションに活かしている。
スタッフ研修にも最適
私は介護現場における指導員という立場であることが多く、介護施設など事業所への新入職員研修などで親睦を深めるためにも、職場で活用するためのアイデア出しを、小グループに分けて発表し合う環境を作ることがよくあります。
現職者に対しては「多世代間交流を持つときに、どうすればよいか?」といったお題を出して興味を持つ有志の職員で交流を持ってもらうことも、非常に効果的です。認知症グループホーム、ユニット型特養などでの小規模ケアチーム、小規模多機能居宅支援事業所、 通所介護事業所などの在宅ケアチームにおいても、こうした 企画段階からチームを組んで、楽しみながら結束を固めていく工夫はとても重要です。
違う職種の価値観に触れることで、新たな創造に繋がる発見があります。お互いの仲間同士が交流するという企画の作り方として、『広げるための交流』と、『深めるための交流』を分けて企画することが重要です。
ミラクルペイントは、 「交流を広げながら、考え方も深めることのできる活きた道具」
ミラクルペイントは、東京都中小企業振興公社の方からのご紹介頂いたことがキッカケでした。使ってみてまず驚いたことは、参加者が描きたいアイデアの話で会話が弾んだり、スマホで検索を始めたり、周囲からモチーフを探したり、とにかく自発的に考える活動が自然に発生したことでした。作戦会議そのものが楽しい時間になることは、予防介護の視点においては脳トレにも使えるということです。そして、レクリエーションでの利用において有益な点として、水を使わないで出来ることと、皮膚科の先生が監修し安全性についての説明が明確であること、準備や作業が簡単であることは継続できるコンテンツとしてはとても重要なのです。使用方法に関しても予防介護的なメリットを見出すことができます。「ゆびで描く」という行動は、末端神経の刺激にもなるだけでなく、筆やペンを使った絵画と違い「技術差」を気にする必要もありません。また、「自分の肌に描く(触る)という刺激も良い効果が生まれる」と考えることができます。こするとすぐにゴムになって剥がせる手軽さは、最初警戒していた方にも興味を持って頂くきかっけになり、絵を描かなくても、色を選んだり、ぬったり、はがしたり、はがした絵の具をつまんでゴミ箱に捨てる、に至るまで刺激的なレクリエーションとして成立するのです。ミラクルペイントは一度つかえば、従来のフェイスペイント・ボディペイントのイメージを一掃するでしょう。スタッフと高齢利用者、そして周辺の地域住民とレクリエーションを通じた『チームビルディング』ができる道具だと、誰もがひと目で理解することができます。
コミュニケーションにブレーキをかけさせない!
「何を描こうかな? どんな形だったかな?」
「何色にしようかな? 何色だったっけかな?」
「どんな言葉で褒められたら嬉しいな?」
正解も不正解もなく、はがせる機能性はチャレンジ精神にブレーキをかけさせるこもなく、自然と介護現場における課題に対して「考えを深めさせられることができる」ことは驚異的です。 お互いの仲間同士が刺激し、交流しあう効果にも期待しています。常に新しい空気を入れ替えていかなければ、すぐに古い考えになってしまうくらい変化に激しく、「こうでなくてはいけない」という発想は疲弊感を生みだしかねません。ミラクルペイントを使ったレクリエ−ションは、感性のあう異業種仲間を見つけることも容易になると思いますので、様々なイベントやレクリエーションの場での活用していきたいと思っています。
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